【中編】脳を癒すアナログの力。手書きの「感謝日記」が自己肯定感を育てる理由
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脳の検索エンジンを「心地よさ」に切り替える
前編では、スマホを置いてあえてペンを握ることが、無意識に疲弊した心をほぐすスイッチになるとお話ししました。では、その手書きを使って「感謝日記」を綴るとき、私たちの心と脳には一体どんな変化が起きているのでしょうか。
人間の脳には、自分にとって大切な情報だけを周囲から集めてくるフィルターのような機能が備わっています。いわば、脳のなかの検索エンジンです。
もし一日の終わりに「今日もダメだった」と自分を責めていると、脳はこの検索エンジンを使って、「自分がダメな証拠」ばかりを日常のなかから集めてきてしまいます。
他人のちょっとした一言がトゲのように刺さったり、自分のミスばかりが気になってしまうのは、脳がそちらにピントを合わせてしまっているからなのです。
手書きの感謝日記は、この脳の検索キーワードを、自分の力で「心地よさ」や「ありがたさ」へと、そっと切り替えていく作業です。
放っておくと、心が沈んでしまう理由
実は、人間の脳は本能的に、良いことよりも悪いこと(不安や危険)に注目しやすい性質を持っています。
だからこそ、意識して立ち止まらないと、心は自然とマイナスな方向へ引っ張られてしまうものなのです。
「今日あった良かったことを書こう」と決めてノートに向き合うのは、その沈みがちな心を引き上げるための、小さくて優しい習慣です。
どんなに慌ただしかった一日であっても、私たちの周りには小さな心地よさが必ず隠れています。
ペンを持って一文字ずつ文字を紡いでいくとき、脳は「今日あった温かい出来事」を一生懸命に思い出し始めます。
「そういえば、お昼に食べた定食が美味しかったな」
「仕事帰りに見上げた夕焼けが綺麗だったな」
ほんの少し視点が変わるだけで、見えていた世界がガラリと変わります。
自分を責める言葉でいっぱいだった頭のなかに、ぽっと温かい灯りがともる。
それが、感謝日記がもたらしてくれる一番の変化です。
では、具体的にノートに何を、どのように書けばいいのでしょうか。
最終章となる【後編】では、今日からすぐにできる「3つの感謝」の具体的な書き方と、その時間をちょっと特別なものにしてくれる道具についてお話しします。