木肌に刻まれる艶と、人生に刻まれる味わい。——木軸ペンを「育てる」という贅沢について
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新しい木軸ペンを手に取るとき、その初々しい木の香りと、さらりとした手ざわりに心が躍ります。
しかし、本当にそのペンが美しくなるのは、手にした瞬間ではなく、数年、数十年とあなたの傍らで「生きた」後ではないでしょうか。
Wa to Bがお届けしている天然素材の道具たち。
それらを使い込む過程で起こる「経年変化」は、私たちが人生を歩む姿に、どこか似ている気がしてなりません。
「傷」は、生きてきた証
木軸のペンは、使い込むほどに手の油分を吸い込み、光沢を増していきます。
時には、落として小さな傷がついたり、書き癖によって特定の部分がすり減ったりすることもあるでしょう。
けれど、その傷や摩耗こそが、道具に「魂」を宿らせます。
何も傷がない無機質な製品には出せない、持ち主だけの形、持ち主だけの艶。
それは、私たち人間も同じです。 若い頃の瑞々しさも素晴らしいけれど、いくつもの困難を乗り越え、傷つき、それでも立ち上がってきた人の表情には、何層にも重なった「人生の深み」という名の艶が宿ります。
「老い」ではなく「熟成」という価値観
世の中では、新しいものや若さばかりが称賛されることもあります。
けれど、木の世界では「古木」や「熟成された材」ほど、その希少性と美しさが尊ばれます。
木が長い年月、厳しい自然環境に耐えて刻んできた「杢(もく)」や「節(ふし)」。
それを私たちが「美しい」と感じるのは、その木が生き抜いてきた「強さ」を本能的に感じ取っているからかもしれません。
私たち人間が年齢を重ねることも、決して「衰え」ではありません。
経験という傷を負い、挫折という雨に打たれ、それでも自分らしく在り続けることで磨かれる「人間力」。
それこそが、年月にしか作り出せない、最高に贅沢な「味わい」なのです。
次回の記事では、世界にたった一人であるあなたを慈しみ、人生という物語を共に書き進めるパートナーについて、より深く掘り下げてお届けします。
(次回へ続く……)